NukeSimulatorについて

NukeSimulatorは、無料で使えるインタラクティブな核爆発シミュレーターです。地球上の好きな地点、たとえば自分の住む町、どこかの国の首都、あるいは大海原の真ん中に仮想の核兵器を落とし、推定される結果を地図上にそのまま描き出します。火球、爆風による被害の輪、熱線の届く範囲、放射線量の区域、そして放射性降下物の広がりが表示されます。

1945年、長崎上空の原子雲
1945年8月9日、長崎上空に立ち上るきのこ雲。人間に対して使われた核兵器は、歴史上この2発しかありません。

このサイトをつくった理由

多くの人にとって核兵器は抽象的な存在です。「800キロトン」といった数字も、その威力が自分のよく知る街に何をするかを目にするまでは、ほとんど意味を持ちません。物理計算を見慣れた地図の上に置くと、統計がつかめるものに変わります。その理解こそが、このプロジェクトの目的です。NukeSimulatorは教育のための道具です。核兵器を美化するのではなく、なぜ二度と使ってはならないのかを示します。

核爆発の影響をウェブ地図上に可視化するという発想は、科学史家のアレックス・ウェラースタインがNUKEMAPプロジェクトで切り開いたもので、このサイトもその流れを受け継いでいます。計算の土台となる物理モデルは、公開され機密解除された資料に基づいています。詳しくは計算方法のページをご覧ください。

核爆発の影響範囲を示す図
シミュレーターが描く同心円状の影響範囲。火球、爆風被害、放射線、熱線の届く範囲です。

シミュレーターの使い方

  • 目標を選ぶ。あらかじめ用意された都市を選ぶか、好きな場所を検索するか、あるいは地図上でマーカーを好きな位置へドラッグします。
  • 兵器を選ぶ。20トンのデイビー・クロケットから、設計上の威力が100メガトンだったツァーリ・ボンバまで、実在した、あるいは現在配備されている弾頭を選べます。キロトン単位で任意の威力を入力することもできます。
  • 爆発させる。地図に影響範囲の輪が描かれます。「これはどういう意味?」をクリックすると、それぞれの区域についてわかりやすい説明が表示されます。空中爆発と地表爆発の切り替え、放射性降下物の表示、複数回の爆発の重ね合わせ、シナリオへの固定リンクの共有もできます。

結果が示すもの、示さないもの

シミュレーターが出す数字はすべて、理想化したモデルに基づく科学的な推定値です。実際の爆発は天候、地形、建物の密度、兵器の細かな設計に左右されるため、現実の被害はこれとは異なります。表示結果は学習と議論のための近似値として扱い、防災計画の道具として使わないでください。被害を生むそれぞれの仕組みについては、核爆発の影響のページで詳しく説明しています。

さらに知るには

この分野に初めて触れる方には、次の順番で読むことをおすすめします。まず核兵器のしくみ、次に爆発が実際に何を引き起こすのか、それから人間に対してこの兵器が使われた唯一の2例である広島と長崎、最後に今日どの国が核兵器を持っているかです。

運営者について

NukeSimulatorを開発し運営しているのは、2000年代半ばからウェブサイトを作り続けている独立系ウェブ開発者のアレックスです。20年を超えるフリーランスの仕事で、小さな情報サイトから地図を使ったサービスまで幅広く手がけてきました。2022年に公開したこのプロジェクトは、インタラクティブな地図と核時代の歴史という、長年抱いてきた二つの関心から生まれました。コードを書き、物理モデルを最新の状態に保ち、記事を用意し、メールに返信するのもすべて本人です。翻訳はできるかぎりネイティブスピーカーの確認を受けています。

お問い合わせ

数値の誤りを見つけた、シミュレーターへのアイデアがある、記事で取り上げたい、授業で使いたい。そのような場合はお問い合わせページをご利用いただくか、[email protected] までメールをお送りください。すべてのメッセージに目を通しています。歴史的データや翻訳の訂正はとくに歓迎します。